国内のほぼ全てのトライアスロン大会では
安全確保のためスイム時のウェットスーツ着用が義務づけられています。
ウェットスーツはそれ自体にかなりの浮力があるので
ぷかーんと水面に仰向けで浮かぶことができます。
何らかの理由でスイム続行が困難になった場合でも
浮かんで係員のヘルプを待つことができます。
もしもあなたが体調不良等で泳げなくなったら
落ち着いて仰向けに浮かび、
できればスイムキャップを手に持って振るなどして
近くの係員にアピールしてください。 
 

ウェットスーツ着用が認められないレースもある

冒頭に述べたように日本国内では「ほぼ」全てのレースで
ウェットスーツ着用が義務づけられていますが、例外もあります。
IRONMANレースの場合、水温24.5度以下の場合に限り
ウェットスーツ着用可
となります。
レースによっては「表彰の対象外」となる条件付きで24.5度以上でも
着用を認めることもありますが、
原則として、24.5度以上は着用禁止と思っておいた方が良いでしょう。
日本ではIRONMAN70.3セントレア(愛知県常滑市)がそれに当たります。(2016年現在)
 

ウェットスーツの有無による泳ぎ方の違い

ウェットスーツは浮力が強いために、
キック(バタ足)でうまく水を蹴ることができないことがあります。
いわゆる「空キック」と言われるものです。
空キックは推進力にならず、むしろブレーキとなりますので
ウェットスーツ着用時は腕のかき主体で、
キックの回数や振り幅を少なくするなど泳法を変えると良いでしょう。
レース前に実際にウェットスーツを着て泳ぐ練習をし、
感覚に慣れておくことが大切です。
また、練習の際は、スイム終了時に「素早く脱ぐ」練習もしておきましょう。
レースにおいて、トランジッション(種目移行)は第4の種目とも言われ、とても重要な要素となります。
本番で思わぬタイムロスにならないよう、素早く脱ぐコツをつかんでおきましょう。