水泳部出身で、昨年からトライアスロンを始めた息子。
水泳部時代は100mなどの短距離種目に出場していましたが、
成績は鳴かず飛ばず。
親である私や妻が瞬発力系・短距離系種目が苦手なことから、
その遺伝子を受け継いだ息子も
短距離よりも長距離種目に適正があるのではないか、ということで
トライアスロンをやってみたいと言ってくれたのですが、
実際の所、適性があるのかないのかはやってみないと分かりません。
1つの参考になればと思い、ハーセリーズの遺伝子検査を受けてみました。
「DNA EXERCISE」(ディーエヌエー・エクササイズ)
という検査で、
●ACTN3遺伝子
●ACE遺伝子
●PPARGC遺伝子
の3種類の遺伝子検査を実施してもらえます。
↓運動能力遺伝子を検査する「エクササイズ遺伝子検査キット」↓
この検査は私自身も数年前に受けたことがありますので
私と息子の結果を比較してみます。
ACTN遺伝子
ACTN3遺伝子とは速筋の新地代謝を司るタンパク質の遺伝子(α-アクチニン3)のことです。
瞬発力を引き出す筋肉である「速筋」(いわゆる白筋)に含まれ、
持久力を引き出す「遅筋」(赤筋)には含まれません。
このテストでは
R/R型(速筋優位の瞬発系)
R/X型(速筋、遅筋の割合が標準的なタイプ)
X/X(遅筋優位の持久系)
の3タイプのうち、
自分がどのタイプに属するかがわかります。
この検査では、私はX/X型、つまり持久力タイプです。
そして、今回、息子も(予想通り)X/X型でした。
説明書きにはα-アクチニン3は存在しないと書いてあります。
日本人の割合では27%がこのX/X型だそうです。
私も息子もこの中に入っています。
ACE遺伝子
ACE(アンジオテンシン変換酵素)遺伝子検査では血管から筋肉へ酸素や栄養を送る力のタイプがわかります。
これもACE遺伝子と同じく3タイプに分別した結果が出ます。
I/I型(血管拡張機能が高い)・・・持久系
I/D型(標準的)・・・持久系
D/D型(血管収縮機能が高い)・・・瞬発系
持久系スポーツに一番適しているのはI/I型です。
検査結果の用紙には
「10週間継続した持久性トレーニングの硬化において、
I/I型はD/D型の11倍の増大を示した」
というデータが紹介されていました。
I/I型は体に酸素を送り届ける力がずば抜けているということでしょう。
息子の検査結果はI/D型。
日本人の49%がこのタイプです。
標準的タイプですが、どちらかと言えば持久系スポーツ向けと言えるでしょう。
しかし!
この検査、なんと、私はD/D型でした!
(当時)軽くショックを受けました(笑)
持久系には全く向かないのです。
日本人でもわずか11%しかいないタイプなのに、
なぜ、そこに自分がいるのでしょうか・・・
だって、筋肉は遅筋優位の完全持久型なのに、
血管収縮機能においては、瞬発型というこのねじれ現象、宝の持ち腐れ。
瞬発力を高めるために筋トレをやっても、
遅筋しかないから大してパワーも付かず、
かといって、持久系スポーツをやるにも血管が筋肉の機能に着いて来れず・・・・
トライアスロンを続けていろんなレースで経験を重ねるにつれ、
スプリント系のショートでもなく、持久力のロングでもなく、
両方の特性をバランス良く出さなければいけないミドルディスタンスに
私は適正があるかな、と感じて
ここ数年はミドル中心にやってきたことは
あながち間違ってはいなかったということ、とポジティブにとらえたいと思います。
PPARGC遺伝子
PPARGC遺伝子はミトコンドリアの生成や機能調整に関与する遺伝子です。
細胞内のに酸素を取り込んでエネルギーを作る役目をするのがミトコンドリア。
当然のことながら、このミトコンドリアが多く存在し、また活性が高ければ
それだけ持久系スポーツに有利になります。
この検査も
活性の高い順に
G/G型
G/S型
S/S型
の3タイプに分けられます。
最も持久系に向いたG/G型は日本人全体の23%で
逆に最も不向きなS/S型は27%です。
この検査、
息子も私も標準的なタイプであるG/S型でした。
トレーニングを積むことにより、だんだんとミトコンドリアが活性化し、
増えていくタイプだそうです。
S/S型においても増やすことは可能ですが、
増えやすさという点ではやや不利なタイプです。
まとめ
持久系スポーツをするにあたり、DNA的な側面から見れば
私よりも息子のほうが才能があることがわかりました。
あとは本人の自覚と努力次第です。
この検査結果を見て、長距離種目を勧めてみましたが、
本人は、もうしばらくは短距離泳種目に挑戦してみるそうです。
検査結果ばかりにとらわれて、
親が子供のやる気と興味を削ぐようなことをしては元も子もないので、
見守りたいと思います。
でも、息子もいずれ自転車やトライアスロンにも挑戦したいと言っているので、
その時は、それぞれの種目の楽しさを伝えられたら良いですね。
いやぁ、でも、ほんと、
私の、筋肉と血管のタイプの正反対さには驚くやら悲しいやら。
持久力に乏しく、人一倍疲れを感じやすい血管で
よくここまでトライアスロンをやってきたなと。
ほんとはサッカーとかバスケのほうが向いてるのかなぁ。
追記 2019-5-27
遺伝子検査をやってくれる企業は、いくつかあるのですが、
「スポーツ」「痩せやすさ」「疾患リスク」など、
単一の項目を判定するキットが主流でした。
しかし、『ジーンライフ』の遺伝子検査は
世界最多360項目を解析できるとして話題を集めています。
筋肉の付き方や、運動能力判定はもちろんのこと、
生活習慣病や各種ガン、心筋豪速、糖尿病、高血圧など、将来起こりえる疾患リスク判定、
リンゴ型、洋なし型、バナナ型など、体型別の太りやすさ判定
しわ、シミのできやすさなどの肌質別老化要因判定、
また、自分の祖先がどんな人種をルーツに持つのか、など、
非常に興味深い項目も判定できます。
遺伝子検査キット<GeneLife Genesis2.0(ジーンライフ ジェネシス)>解析項目数 約360項目
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今回は以上です!
はちゃの!
アジア人の場合はD/Dの方が遅筋が多いです。
この会社のACE遺伝子の説明がヨーロッパ人の研究ですね。
ナツメ社のアスリートのための筋力トレーニングバイブルに記載されてます。