今日は岡山県ナンバーワントライアスリート、日本でもおそらく片手に入るであろう実力者、山田健作選手にお越しいただきました。
よろしくお願いします。
こんにちは。よろしくお願いします。
お久しぶりです。
山田さんと僕はたしか2010年のアイアンマン70.3世界選手権からの付き合いだっけ。
はい、あれが世界選手権初出場でした。
僕は山田さんのことはよく知ってるんですが、知らない読者に向けて自己紹介をどうぞ。
山田健作です。
トライアスロン歴は10年になります。
戦歴ですが、
アイアンマン70.3の世界選手権には5回(フロリダ、ラスベガス、オーストリア、オーストラリア、テネシー)出場し、予選レースでのエイジ優勝は3回(常滑、チェジュ、サイパン)です。
2010年に初世界選手権に参加したフロリダでは自身最高タイムの【4:15:02】で完走し、ワールドエイジで16位でした。あと、ロングもちょっとだけ出た事があって、宮古島では8時間50分で完走しています。
輝かしい!まぶしくて直視できんわ!国内レース入れたら優勝回数はもっと多いよね。僕なんて、大ベテランとか言われて調子に乗ってるけど、優勝ってのは20年で3回しか経験したことないんですよ。
アイアンマンでは2位が最高で優勝はしたことないんだよね・・・
いえいえ、そんな事はありません。たまたま運が良かっただけです。
(謙遜して好感度上げようとしてるな….笑)
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おっさんに抜かれた悔しさがきっかけ
山田さんがトライアスロンを始めたきっかけは?
トライアスロンを始めたきっかけは2007年5月にマラソン大会に出たのがきっかけです。
学生時代は陸上競技をしていたのでそこそこ走れると思ってたのですが、、、年配者の方に負けちゃったんですよね。
その時にもう一度努力して積み上げていこうと思いました。
あー、それ、気持ち解るわ-。
僕ね、学生時代は帰宅部だったんだ。スポーツなんてほとんどやったことなくて。
で、あるとき、クラスの女子(柔道部)に腕相撲で負けたんだよね。
すげー悔しくてね。帰りにホームセンターでダンベル買って帰ったね。
トライアスロン始める4年前の話だけど、僕が体を鍛えるようになったのはそこからかな。
・・・って、僕の話はどうでも良くて、
山田さんは僕の知る限り日本で3本の指に入る文字通り屈指のエイジグループ選手です。
その山田さんに火を付けた、そのおっさん(?)はある意味良い仕事をしてくれたと思いますね。
今、僕が柔道部の女子と腕相撲勝負しても負けると思います(笑)
やっぱり努力して続けてる人は本当に強いですよね!
チバナさんにそう言ってもらえると嬉しいですね(^.^)
今は昔の自分みたいにトレーニングが出来る環境から離れてきているので、何とか結果を残せる様に踏ん張りたいです!
あの時の年配者に追いかけられたいです☆
僕は20代前半にトライアスロン初めたとき、アラフォーのおっさんたちが何であんなに強いのかわからなかったんだよね。
普通、スポーツって20代がピークでしょ。
でも、42歳の今になって分かるんだよね。
努力の積み重ねと、経験による駆け引きや、自分の体の声とか。
今、20年前の自分と勝負しても全く負ける気がしないものね。
そして、これから。
サラリーマンとして、責任が出てくる年代に入ってきてると思うけど、時間のマネジメントも大事なスキルだよね。
本当にそう思います。
ショートレースならともかく、長い距離を戦おうと思うと自己管理、いわゆるマネジメントが出来ないと難しいですもんね。
ここからが正念場です、本当に。
お互い頑張りましょうね。
はい!
読者の質問に山田選手の答えは
はい、今日は読者から質問をいただいてますので答えていただきましょう。
えっと、この人は・・山梨県在住の、ペンネーム「センターロード」さんから。
「どうしてもスイムが苦手です。波や流れのある海で泳ぐことが怖いのです。自転車の力を付けるために筋トレをしているのですが、付いた筋肉が水泳では重りになっているように感じます。海での恐怖心を克服するためにはどうしたらよいでしょうか。また、筋トレはしない方が良いのでしょうか。」
気持ちはよく分かりますね。
僕も初心者を指導するとき、スイムが怖いってのはよく聞きますから。
海の恐怖心を持つ事は大切だと思います。
実際に海での事故は毎年起こっていますし、決して安全な場所でありません。
私は家の前が海なので夏場は毎日海で泳いでますが、海の顔は毎日違います。
克服する一つのポイントとしたら海面での伏し浮きでしょうか。
疲れた時に上向きでボーッと空を眺めるそんな余裕を持つ事が大切なんじゃないかなぁと思いますね。
恐怖心を打ち消すのではなく、常に持っておく。
その中で、心穏やかに海の表情をよく観察し、対応する。
ということかな。
野生動物で生き残るやつほど臆病なやつ。に似てるね。
臆病だからこそ対策を十分にすると。
文脈から察するにセンターロードさんはかなりの筋肉質なんでしょう。
そんな感じですね。
海だけじゃなくて山に入るのも同じ感覚で良いと思います。
筋トレについてはどう思いますか?
私も筋トレは取り入れています。
ただ、下半身が沈む位の筋肉量までバンプアップ出来ないので何ともアドバイスは出来ませんね…。
なるほど。
僕は筋トレは器具を使わない自重だけです。
昔はかなりやっていたんですけどね。
若い頃の写真を見るとバリバリのシックスパックですが、
いまは、ちがいます。
でも、トライアスロンは今のが速いかな。
その人の持って生まれた体質や体力ってありますもんね。
イチローも筋トレしないらしいですよ。
では、次の質問に行きます。
こちらは・・・ペンネーム「動物のお医者さん」さんです。
そんな漫画ありましたね。漫画好きの方でしょうか(笑)
質問は
「フルタイムで働いています。責任のある立場で残業も多く、ストレスも溜まり、毎日の練習のモチベーションが下がり気味です。モチベーション維持の秘訣などがありましたら教えてください。」
質問ありがとうございます!
本気で答えさせて頂きますよ!
私は4勤2休(9:00〜9:00)の最低12時間拘束の交替勤務を1年半ほどしていました。
残業があれば更に遅くなります。
エンジニアなので責任もあり簡単には帰れませんでした。
その時はあえて通勤バイクや通勤ランを取り入れてトレーニングしていましたね。
夜の11時からペース走30kmをして、終了時、日付の変わった時計を見て【何してるんだろ?】的な事はザラでした(笑)
モチベーションの維持になるかどうかは分かりませんが、個人的に決起文章を書き記すんです。
それを目の見えるところに置いておいて、今日も頑張ろう!みたいな。
活字という目に見えるもので記して、常に自分自身への刺激にするということですね!
僕の知り合いにも、ノート数冊にもおよぶ自分史や自己分析を書いてる人いましてね。
そうしたら自ずと、これから歩むべき人生の道筋が見えたといって、脱サラしました。
活字に起こすのって、効果的かもしれません!僕もやってみようかな。
ただ、トライアスリートってまじめだから、どんなに忙しくても練習時間を確保しようとするけど、そうすると、寝不足になって、パフォーマンス落ちたりしない?
記し残す事は本当に大切だと思います。あとは自分で決めた事を確実に潰していく感覚も大事ですね。
サラリーマンは時間がないので効率良くかつ徹底した管理が必要です。
確かに真面目さゆえに不足がちな部分も出てきます。
そこはメリハリをキッチリつけて自分と向き合います。サボるのではなく、自分と向き合うのです。
今日眠い〜みたいな(笑)
ああ、山田さん見てるとめちゃめちゃメリハリしてるよね。
トライアスロンから一歩外れると、すごーく緩い感じ。エロいし。
外国のかわいい女の子ナンパするし。エロいし。
エロいエロいって失敬な!(笑)
確かにパツキンが好きですが。
撮影:山田健作
撮影:山田健作
(それがエロい証拠)
ごほん!話を戻します。
僕は、意志が弱いので、なにかと寝不足は良くないとか、風邪ひくと良くないとか、すぐに休む理由を考えがちなんで、耳が痛い話です!
確かにサラリーマンは時間管理がうまくないとトライアスリートやっていけないよね。
この点も僕はまだまだです。「動物のお医者さん」さんにも参考になればうれしいです。
メリハリと少しのエロさが大切だそうです。
昔は師匠に付いてトレーニングする日々でしたので受け身でしたが、今は自分で管理してます。
ほう。師匠という話が出ましたが、その辺のことをもう少し詳しく。
私がトライアスロンを始めた頃に懇親的に指導しながら接してくれた師匠の高橋泰夫さんと、自分を大きな舞台へと羽ばたかせて下さったサイクルショップノザキの野崎雄二郎さんです。
高橋さんは言わずと知れたデュアスロン界の先駆者であり、ワールドエイジのチャンピオンでもあります。
彼から学んだ事は数え切れず、国内のレースにはいつも同行させてもらいました。
2011年の2月、カーフマン南関東ステージで自分もエリートでエントリーした時、高橋さんから「今日からはもうライバルじゃ」と突き放され、とってもショックだったのを覚えています(笑)
野崎さんはサポート役だけでなく、私生活の相談から何から何まで色々とお世話になっています。
第2のお父さん的存在の方で、たくさん褒めてもらいましたし、たくさん叱ってもらっています。
今ではそこまで怒られる事は無くなりましたが、本音でズバッと言ってくれる方の方が優しさが心に響きますね!
凄い人の指導を受けていたんですね。指導者との巡り会いも運ですから、やっぱ山田さんは、「持ってる」んですな。人が人を呼ぶ、才能が才能を呼ぶってのは真理なんですね。
野崎さんはメカニック?
高橋さんの場合、とても近い位置にいたんです。だから僕から近寄ってたくさん話をさせてもらいました。周りの方からしたら厚かましい存在だったも分かりませんが、高橋さんは真摯に受け止めてくれ、結果自分の道を歩ませてくれましたね!
野崎さんのサポートはバイク全般をメインに、普段の悩みなんかも含めて全てサポートしてもらってます。
レース前になるとバイクメンテナンスはもちろん、レース遠征に必要な物品を全て託してくれます。本当に心強いです。だから何とか恩返しをしたいと言う思いで必死で走ってるんですね。
師匠から学んだことを継承していく
やっぱ、人材が人材を呼ぶんだよ。
(でも怒られたら僕は泣くな・・・)
周りのサポートに応えたいという気持ちは僕も強いです。
そんな山田さんですが、今後の展望などを教えてください。
こないだの世界選手権ではお弟子さんと一緒に出場してたけど、指導の道へ?
今後の展開ですが、まだまだ指導者しては未熟者だと思ってます。
ですが、僕の背中を追いかけさせる指導なら出来ると思っています。
イメージでいえば、
一緒にトレーニングをしながら持ち上げて行くスタイルですかね。
トレーニングメニューの作成やコンディショニングプランなどありますが、基本自分がトレーニングを行う事を前提に作成してます。
例えばランニングのトラック練習で【400m×10本】を70秒(200mのつなぎ50秒)とメニューを自身に課したとして、若手には少し遅めの設定にして同負荷を与える様にしています。弱音を吐き出したら『辛かったら辞めてもいいからね』と吐き捨てて、自分の背中を追わせる様にします。そうする事で僕もやめれませんし、若手にも諦めさせない気持ちを芽生えさせています。
根っこの部分はトライアスロン愛。そして恩返しの気持ち
そうなんですね。背中をみせて付いてこさせる。
ある程度のレベル以上の選手を更にレベルアップさせる目的の指導かな。
僕は主に初級、中級者に教えることがほとんど。
上級者には個人個人である程度確立した練習法があるので、なかなか、これ!といった練習法を提示できないという悩みがあったので、参考にさせていただきます!
指導以外には展望があるでしょうか。
聞くところによると、新規ビジネスを模索しているとかいないとか。
差し障りのないところで教えてください。
なかなか鋭い質問がきますね(笑)
実はここだけの話なんですが、新しいビジネス展開を考えています。
ただ、こちらは現時点でトップシークレットです(笑)
確実に成功させる為の準備を施していますが、これが実現すると忙しすぎて日本での生活は出来なるかも知れません。
楽しみにしてて下さいね!
ほほう。興味深いですな。分かりました。発表を楽しみにしています!
エロいビジネスはだめだよ。
パツキンもメロメロになりますよ、きっと!ふふふ。
ここまで話してきて、気づいたことがあります。
いや、前から気づいていたんですが再確認しました。
まず、第一に私の周りにいるトライアスリートはみんな、トライアスロンが大好きです。
これは当たり前です。トライスロン愛です。
そして、さらに、
その「愛」を、他の人に広げようとする気持ちが強い!
日本中のトライアスリートが、ますますトライアスロンを大好きになるような方法を常に考えている。
僕もね、これ、いつも考えてます。
トライアスロンやりたい人が、苦労なく始められて、楽しく続けられること、
分からないことはすぐにアドバイス受けられる環境、
レース参加費や、機材購入費など、なるべく低負担で。
とにかく、垣根の低い環境にすること、
まとめると、楽しく気軽にトライアスロンができる環境を作りたいと思ってるんです。
一言で言うなら「恩返し」です。
それが今、初心者指導であったり、ボディケアやコンディショニングなどのサポートであったりするわけですが、他にもやれること、やりたいことはどんどんやっていこうと思ってます。
トライアスリートが誰しも幸せな環境でやれるように頑張っていきたいです。
山田さんもきっと同じ気持ちでしょう。お互い頑張りましょうね。
そうですね。
こういう話はチバナさんとはたくさん話したと思いますが、やっぱり僕達はトライアスロンを愛してるんですよね!
一生懸命になれるものがあるっていうのは幸せな事だと思います。
初心者の方や、これからトライアスロンを始められる方々にもいつか同じような気持ちになってもらえたらと思います。
そろそろ時間になりました。
最後に、子供たちや、これから始める人へのメッセージをお願いします。
トライアスロンは生涯スポーツでもあります。
結果を追い求めても良いし、楽しみを求めても良いと思います。ただ一つ、何でも良いので信念を持って競技をしてみて下さい。
色んな事が変わっていく人生観が見れると思いますよ。
ありがとうございました。
ありがとうございました。
本日インタビューしたアスリート
山田健作
ビジネスマンとして海外を飛び回り、多忙な毎日を送りながら献身的にトライアスロンに取り組む。
アイアンマン70.3世界選手権出場5回、そのうち4回で日本人選手最高位を達成。
選手として活躍する傍ら、後輩の指導や、トライアスロン関連のビジネスを模索中。
好きな言葉は「パツキン」
好きなものは「パツキン」
好きな女性のタイプは「パツキン」
今回は以上です!
はちゃの!