WTCが中国企業に買収された影響か、中国国内でのアイアンマンイベントが急に増えましたね。
中国に行くのは初めてで、未知の部分が多く
不安な気持ちもあったのですが、
世界選手権のスロットが
ロングとハーフそれぞれ50枠あるというアナウンスに、
まんまと乗せられて、参加を決めたのです。
会場は安徽(あんき)省の都、合肥という都市。
日本語では「ごうひ」と呼ぶことが多いようですが、
現地では「フゥェフェイ」てな感じの発音に聞こえました。
上海から新幹線で2時間半程度、西に移動すると合肥に付きますが、
中国の都市はスケールが大きくて駅からレース会場までは
バスで1時間くらいかかりました。
時間によって渋滞するのでもっとかかります。
少し前に大事故を起こした新幹線なので
若干の不安もありました(笑)
中国人は、(予想通りでしたが)日本人の感覚からすると
ツッコミどころ満載なのですが、
それぞれの国の文化や考え方があり、
郷に入っては郷に従うべきなので多くは語りませんが
トライアスロンのレースの運営自体は(予想外に)しっかりしていました。
初期の頃のアイアンマンマレーシアのようなグダグダな運営を覚悟していましたが
そこは嬉しい誤算でした。
T1エリアとT2エリア、ゴール地点が全部別の場所という
レース前後の準備やピックアップに苦労するレイアウトでしたが、
スイムローリングスタートのさばき方、
バイクラックの配置とトランジッションの導線などは問題なしで
スムーズに行うことができました。
また、特筆すべきは
バイクコース90kmとランコース21kmを完全封鎖して
部外者は一切排除するという思い切りの良さ。
全コースに渡り、路肩には15mごとに軍人と警察官が配置され
直立不動で警備していました。
単純計算で7000~8000人が動員されていたと思われます。
エイドステーションのボランティアさんはおそらく
地元の中高生で、元気も良く一生懸命さが伝わってきて、
非常に好印象でした。
人口の多い国ですので沿道の観客も途切れることがなく、
国際マラソンやオリンピックを思わせるほどの応援に
気を抜くことができない嬉しくも苦しいレースでした。
道路は最大8車線もあり、警備のおかげで一般車両を気にする必要がなく
めちゃくちゃ気持ちよかったです。
こんな広い道路を封鎖して走るなんて経験は
中国のレース以外では経験できないかもしれません。
第1回大会ということもあり、
軍や行政の威信をかけて運営しているというのが伝わってきました。
前述のようにロングとハーフのスロットで合計100枠あるということで、
地元中国はもちろんのこと、欧米の選手が多く参加していました。
欧米の選手の実力は高く、アジア圏のアイアンマンとしては
異例のハイレベルなレースだったと思います。
私のタイムは4時間37分。
昨年の韓国のグレ大会とほぼ同じタイムで、
自分としては実力をほぼ出し切れたと思います。
しかしディビジョンランクは2桁順位でした。
上位は欧米人が独占でした。
去年のグレは2位でしたので速報順位を聞いたときは
すこしショックを受けましたがこれが世界の実力です。
最低でもあと10分縮めないと太刀打ちできません。
私の年代はロングとハーフ合わせて14枠。
ロングのスロットは取れなかったものの
ハーフのスロットはかろうじてゲットできました。
来年はアメリカのテネシー州で開催されるようです。
それまでにまた鍛え直して白人と肩を並べられるようになりたいです。