以前の記事で
肥満には遺伝的影響もあるよ、というお話をしました。
それほど食事量が多くないのに太っている人や、
痩せの大食い、といった人たちがいるのは事実です。
スタンカード(1990)の双子の研究では、
約70%の双子が同じような体型になることが報告されています。
これは太りやすさと太りにくさに
遺伝の影響があるということを示しています。
また、体重を一定に保つメカニズムが存在するともいわれています。
(セットポイント理論)
「食欲」という最強の衝動をコントロールできない
ダイエットをして、減量に成功しても
5年以内に95%の人が元の体重に戻るといわれています。
これほどダイエットが難しい原因の1つに
食べたい、という衝動が強いことが挙げられます。
食欲というのは、生物の最も基本的な
生理的欲求にもとづく動機です。
これは本当に強い動機なんです。
野生化で生き抜くにはとにかく食糧確保が大切です。
生物として生き抜くためには必要不可欠な欲求です。
しかし、この食欲が
健康的なレベルでコントロールされないために、
肥満などの健康被害を引き起こしてしまいます。
食欲は脳の視床下部にある満腹中枢が司り
血糖値などによって、空腹や飢えを感じる仕組みです。
しかし、現代社会では野生時代ほど単純ではありません。
様々な社会的状況により、
適切な食欲コントロールができなくなっている傾向にあります。
ストレスによるやけ食い、
決まった時間に反射的に食べてしまう習慣、
欲求不満や、愛情不振を食欲に置き換える行動も知られています。
世の中が全部悪いのでは・・・
そして、このような食行動の異常を引き起こすのが
現代社会ならば、
スリムな体型を保つことが奨励されているのもまた、
現代社会なのです。
なんと理不尽なことでしょう。
このような社会の中で、
特に女性はスリムな体型を手に入れたくて、
ダイエットを行うのです。
適正な食習慣を身につけるダイエットなら
どんどんやるべきですが、
極端なダイエットをする人が多いために、
ダイエットを困難なものにし、
95%がリバウンドをするというのが現実です。
次回は適切なダイエット法と、
心理学から見る、成功への思考法について
前回と今回の記事の内容を掘り下げてお話します。
今回は以上です!
はちゃの!