佐渡国際トライアスロン大会から1週間が経ちました。

出場された皆さん、レースの疲れは取れたでしょうか。

佐渡のレースが今シーズンのラストという人はともかく、
まだレースに出るよ、という人は、
次のレースに向けて練習再開したかもしれません。

でも、ちょっと待ってください。
レースの疲れ、本当に取れていますか?

レース直後は筋肉痛などがあり、無理に練習をしようとは思わないかもしれませんが、
数日経って、筋肉痛が治まると、いても立ってもいられなくなり、
練習再開する人も多いかと思います。
次のレースが控えているなら気持ちが焦りますものね。

レースで疲れているのは筋肉だけではない

ただ、レースの疲れというのは、筋肉痛だけではありません。
むしろ、気をつけるべきは内臓疲労です。
異常を「痛み」として感じることができる、骨や筋肉なら、
回復をはっきりと自覚することができますが、
内臓のダメージは「痛み」を感じる事ができない部分も多く、
見極めが難しいのです。

内臓ダメージのほうが怖い

「基礎代謝」という言葉をよく耳にすると思います。
ダイエットでは、「筋肉量を増やして基礎代謝を上げる」のが有効と言われます。
「生命活動のために体が必要とする最低限のエネルギー」が基礎代謝。
ダイエットの際に、筋肉量と絡めて使われることが多いので、
筋肉が基礎代謝の核となる部分だと思われている人も多いですが、
実は、人間の基礎代謝の約6割は内臓が消費しているのです。
内臓の働きが、人間の生命維持にとって、いかに重要かが分かると思います。

例えば、肝臓や腎臓は体内の老廃物を無害化し、排出するという重要な働きがあります。
体中の細胞から出る老廃物を血液が肝臓や腎臓に運び、いわゆる解毒処理をします。
とても大切な臓器ですが、ダメージを受けても痛みを感じる事がありません。
「沈黙の臓器」などと呼ばれる所以です。
お酒を飲み過ぎた人の肝臓が日々ダメージを受けていき、
気づいたときには深刻な病気にかかっていた、なんてことを聞いたことがあると思います。

この話は一例ですが、
レースで酷使して、傷んだ体を修復するために、
内臓もかなり頑張って働いているのです。
肝臓や腎臓だけでなく、胃や腸などの消化器なども、
レースでダメージを受けている可能性があります。
筋肉痛が治まっても、内臓はまだまだ弱っている可能性もあります。

・むくみ
・なんかダルい
・便がゆるい
・オナラが(いつもより)臭い
・やる気が出ない
・食欲が戻らない

などの症状がある場合は、
内臓が復調していない可能性があります。
個人差はあるでしょうが、
佐渡トライアスロンのような過酷なレースの後は、
完全に体が休まるまで2週間~4週間くらいかかると思って吉です。
自分の体でありながら、見極めはなかなか難しいのですが、
気持ちが焦って、内臓が休まらないうちに練習再開すると、
数ヶ月単位で後に影響が出ることもありますので、
充分な休息期間を設けてください。

筋肉痛が治ったので、練習再開したけど、
普段よりも息が切れる、とか
スピードやパワーが出ない、と感じ、
「休みすぎて衰えた」と錯覚する人がいるかもしれません。
でも、実は、内臓疲労が取れていないことが原因ということもあります。
その場合、必要なのは練習ではなく、さらなる休養です。

若さを過信しない

若く体力のあるうちは、
1ヶ月で2レース、3レースと無理が利くこともあります。
練習すればするほど実力が付き、
一番楽しい時期かもしれません。
ですが、1レースごとに着実にダメージは蓄積し、
深刻な故障や病気の原因を引き起こす危険性もあり、
最悪、選手生命を縮めることにもなりますので、
良く考えてレース計画を立てましょう。
 

今回は以上です!
はちゃの!

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