私はロングディスタンスのトライアスロンが苦手です。
ロングディスタンスとは
スイム3.8km→バイク180km→ラン42.2kmの距離設定を言います。
  
なぜ苦手かというと、
バイク後半で脚が疲労しすぎて失速し、
疲労を引きずりながらランの最初からスローペースになり
ラン中盤以降は痙攣や痛みで苦しむ、
というパターンがとても多いからです。
 

 
私がロングディスタンスを苦手にする原因はいくつか考えられます。
 
栄養と水分補給の問題、
ペース配分の問題、
暑さや寒さ対策の問題、
機材の使い方の問題
練習内容
そもそもの身体的適正
 

などです。
ロングディスタンスのレースに出る際は、
きちんと対策をして置く必要があります。
今回は、この中で、機材のことを取り上げます。


 

ロングディスタンスは速さよりも快適さ重視

これからお話しすることは、
上級者やバイクが得意な選手には当てはまらないかもしれません。
私のように、脚力が弱く、長い時間ガンガン踏み込めない人や、
初級・中級の人に参考にして欲しい内容です。
 

バイクは繋ぎ種目だということを忘れない

まず、トライアスロンという競技は
バイクの後にランがあります。
ロングディスタンスだと、
180kmのバイクライドの後のフルマラソンです。
バイクでいくら速くても、ランで走れなかったら元も子もないのです。
なので、大前提として、
バイクで体力使い切ってはいけないのです。
理想は、疲れずに速く走る、です。
しかし、その両立が難しい場合、優先すべきは
疲れずに走る、ことです。
ランをきちんと走ってこそのトライアスロンです。
そういう意味ではバイクは繋ぎ種目、程度に捉えておいてOKです。
 

機材は硬さよりも乗り心地重視

昨今のバイク機材は、カーボン素材の進歩などにより
剛性が飛躍的に高まりました。
剛性の高い機材は、踏み込んだときの反応が良く
気持ちよく加速してくれます。
しかし、硬い機材は路面の凹凸から受ける振動を
ダイレクトに乗り手に跳ね返してくるため
疲労が蓄積しやすいのです。
長時間乗っていると、お尻が痛くて我慢できないとか、
膝が痛いとか、ふくらはぎに力が入らないとか、
いろんなトラブルに繋がる可能性もあるのです。
例えば、バイク180kmだけのレースだとか、
トライアスロンでもミドルディスタンスまでなら
(スイム1.9km、バイク90km、ラン21.1km)
剛性が高く、攻撃力のある機材を使っても
なんとか押し切れるパターンもありますが、
ロングはごまかしがきかず、バイクで無理すると
そのしっぺ返しがランで確実にやってきます。
したがって、高剛性を売りにする高級モデルよりも、
むしろ、2番手や3番手モデルのほう乗り心地が良く
疲労がたまらないために、ロングディスタンスに向いているという場合も多いのです。
 
 

樹脂ソールシューズのススメ

私はシマノのバイクシューズを使用しています。
シマノはトライアスロン用のバイクシューズが2種類あります。

靴底がカーボンでできた上級モデルと、
樹脂でできた初級・中級向けモデルです。
シマノのソールには硬さの指数があり、
1~12の数字で表されます。
トライアスロン用トップモデルのTR-9が剛性指数10で、
エントリーモデルのTR-5が指数6です。
ちなみにシマノのロードバイク用シューズは指数6が一番柔らかいです。
指数5よりも下はマウンテンバイク用のシューズなどになります。

剛性指数は10はカーボンなのでカチカチです。
最高の指数12のシューズ(トライアスロン用ではない)も持っていますが、
わたしには10も12も同じ「硬い」という印象です。
 
先日のアイアンマン台湾では、
私は指数6の柔らかい樹脂ソールのTR-5を使用しました。
海外の道路は日本ほど舗装が綺麗ではなく、
凹凸の多い可能性が高いため、
なるべく振動吸収性の高いものを使いたかったからです。

シマノ トライアスロン用シューズ TR-5

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硬いシューズは、変形しないので、
踏み込みの力がダイレクトにペダルに伝わります。
ダンシング(立ちこぎ)で、めちゃくちゃに踏んでも耐えます。
一方、柔らかいシューズは踏んだ瞬間、靴底全体がしなり、
足の裏全体にフィットする感触があります。
当然、柔らかいので振動吸収はカーボンよりも良いです。
「しなりやねじれで安定しなくて膝痛になるのでは?」
とよく言われますが、
私の経験から言うと、かっちり固定されて逃げ場のないカーボンソールよりも
その人の踏み込み角度に合わせてしなってくれる樹脂ソールのほうが
膝などの痛みが出ません。
カーボンソールの強みは、強く踏み込んだときの反応や、
ダンシング時の加速など、スプリント的な場面になりますが、
トライアスロン、しかもロングディスタンスは、
一定速度で淡々と走ることが多く、アタックや逃げなど、
ロードレース的要素は皆無なので、
樹脂ソールでも充分対応できるのです。
 
余談になりますが、
樹脂ソールのシューズは安いです。
その上、個人的な感想として、カーボンソールよりも
膝痛などの軽減に繋がると感じています。
なので、高価なカーボンソールに、高価なオーダーインソール作ったりすると、
5万円以上かかったりして、
大切に何シーズンか使うことになる人も多いと思うのですが、
樹脂ソールのシューズに
シマノカスタムフィットインソール入れても2万円しないので、
それを毎年フレッシュな新品に履き替えるというのもありだと思います。
高いシューズで、カーボンは劣化しなくても、
アッパーがヘタって来ますからね。

まとめ

今回もとりとめの無い文章になってしまいました。すいません。

まとめます。単純です。
後にフルマラソンが控えるロングのトライアスロンでは、
●むやみに高剛性のバイクや機材を使うと、むしろ疲れちゃう可能性がある。
●樹脂製ソールのシューズは振動吸収性が良くロングのトライアスロン向き。
の2点です。
他にも、タイヤのチョイスや空気圧の設定など、
実践したことがありますが、
長くなったので次回に回したいと思います。

今回は以上です!
はちゃの!

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