先日の記事では
私が20年以上トライアスロンを続けてこられたのは
●人と比べない
●自分のできることを考えてやる
●無理しない
●自分の体を知り、体の声をよく聞く

ということをやってきた結果だと言いました。

→人と比べないことが大事。自分の未来像だけをイメージする
 
これは、自分の内面のこと、性格や身体能力の部分の話になります。
ソフトとハードということで言ったらハードの所で、
最重要事項です。 
 
では、ソフトの部分は何かというと、
機材や道具などになります。
(サプリメントなんかにも当てはまります)
これは、ハード部分ほど重要ではないにせよ、
間違ったことをすると、事故や怪我につながり、
結局はハードである身体に影響を与えるので
無視できるほど些細なものでもありません。

今回は、競技を長く続けるために心がけたい
道具選びということをテーマにしたいと思います。

新しいものにすぐに飛びつかない

 
トライアスロンは歴史の浅いスポーツで、
各メーカーが独自の理論をもとに
次々と新製品を発表し、売り込んできます。

例えば薄底ランニングシューズ

マラソン界では以前、薄底のランニングシューズが流行りました。
裸足に近いようなクッション性のほとんどないシューズです。
トライアスロンではそこまで極端ではありませんでしたが、
「なるべく薄いソールがいい」と言われた時期がありました。
有名プロもそのような発言をしていたのを覚えています。
理由は、
●フォームの改善(フォア、フラット着地)ができる
●フォーム改善すれば走りが効率化し、
●怪我が減る。
●なぜなら、それは人間は古来、裸足で走っていたから。
●生物として自然な走りになる。

みたいな。
これ、すごく正論なんですが、
じゃぁ、昨日までフカフカのシューズ履いて、
かかと着地していた人が、
いきなり足袋を履いたら速く走れるのかと言ったら無理なんです。
プロ選手がやってることは、プロ選手だからできるってことも多くて、
一般人がすぐにその機材や方法に飛びつくのにはリスクが高いこともあります。
尖ったシューズを履いて無理矢理にフォームやリズムを崩すと
高い確率でどこかを痛めます。
フォアフット着地などの効率の良い走り方を目指すのであれば
いきなりシューズという道具に頼るのではなく、
私なら、たとえば、芝生などの柔らかい地面を裸足で走ることをやります。
裸足というのが人間本来の姿であるなら、
まずは裸足で走ってみるのが大事です。
ゆっくりで良いです。まずは駆け足くらいのところから、少しずつペースを上げます。
(ここで、フォアフットの練習方法論を書き始めると長くなりますので割愛します)
これが、先日の記事で述べた「考える」ということに繋がります。

人間は昔は裸足で走っていた、というのは間違いないのですが、
昔の人間は硬い舗装道路を裸足で走っていたわけではないですからね。
 

 

そして厚底ブーム到来

そうこうしてるうちに、
新興メーカーが厚底シューズを売り込んできます。
最初は、某物理学者の名前みたいなメーカーが一気に来ましたが
最近ではあまり見かけなくなって、
変わって、前置詞みたいな名前のメーカーが勢力を伸ばしているようです。
ゴムチューブを並べたような空洞のある靴底はインパクトありました。
こないだまでの薄底信仰はどこに行ったのかと言うくらいです。
これもまた、プロに供給し、履いてもらって、褒めてもらうことで、
消費者の購買心理をかき立てる戦略でした。
近頃は、マラソン界でも有力選手が使用する厚底シューズが話題です。

靴底の厚さが問題ではない

 
私は、個々のシューズをディスるつもりはありません。
要は、使い方と相性なんです。
いきなり尖った性格の道具を使うと、
今まで体に染みついた癖を180度変えてしまう可能性があるのです。
たとえ、それが悪い癖を良い方向にもっていくものだとしても、
いきなり180度変えるのではなく、また、それを道具だけに頼るでもなく、
ケガ等のリスクを減らしつつ良い方向に持って行く方法を常に考えるのが大切、
ということなんです。
まず、試しに使ってみるのでもOKなんですよ。
ただ、「プロや雑誌が褒めてたから良いものなんだ」という先入観を捨て
公平中立な思考で吟味します。
いきなり全力疾走などもせず、しばらく使ってみて、
「これは良いものだ!」となるか「やっぱ自分には合わん」となるか。
どこか痛くなったら、使用中止し、また考えます。
使い続けたらヤバい痛みなのか、慣れない筋肉が疲労してるだけの一過性のものなのか、
ここで判断を誤ると致命的なことになります。
「もったいない」などの邪念を捨て、良く考えてください。
体の声に耳を傾け、考える、です。
私も、買ってみたけど、自分に合わなくて、
お蔵入り(またはオークション行き)した道具は山ほどあります。

バイク機材やサプリも同じ

バイクのメカ類、補給用ジェルやサプリも
新しいものが出ては消え、出ては消え、しています。
新製品を試すのを否定する気はありません。
むしろ、お金に余裕があるならどんどん試すべきでしょう。
ただ、新しいものが良いとは限らないと言うことを忘れてはいけません。
 

良いものは残っていく

例えばアシックスは「ターサーJapan」を売ることに対して、
大げさな宣伝をやりません。
ですが、もう何十年もずっとアシックスの看板シューズとして選ばれています。


TARTHER Japan

→[Amazon.co.jpで探す]
→[楽天市場で探す]

多くの人が、結局は最後に、アシックスやミズノ、シマノやカンパニョーロ、となるのはやはり理由があるのです。

まとめ

長く競技を続けるのに一番大切なことは体を壊さないこと、です。
トライアスロンはたくさんの道具を使うスポーツですので、
道具のチョイスはとても重要で、
常に試行錯誤しなくてはなりません。
変なものを使って体を壊したら元も子もありません。
道具に頼らなくても改善できる余地があるなら、まずそこを潰していきます。
道具は最終手段と考えて支障ありません。
レースに参加するだけでお金のかかるトライアスロンです。
道具にかけるお金を最少にすることも長く続けるコツかもしれません。
 
 

今回は以上です!
はちゃの!

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