最近ロードバイクに乗り始めた知り合いから相談を受けました。
ロングライドに出かけたのは良いが
お尻が痛くて楽しめなかったと。
お尻が痛くならない良いサドルはないものか、と。
ロードバイク初心者がお尻痛に悩むのは
通過儀礼というか、登竜門というか、
誰しもが経験するところです。
「我慢して乗っていればそのうち慣れる」
と言ってしまっては元も子もありませんので、
私なりにアドバイスしました。
1、クッションの効いたトライアスロンサドルを使う。
トライアスロンはパンツのパッドが薄いので、
その分、サドルが柔らかく作ってあります。
2、穴あきサドルを使う。
サドルの中央付近に穴の空いたサドルを使えば
尿道を圧迫しないので楽に乗れるかもしれません。
3、サドルの取付角度を上げてみる(上向きに)
サドルを水平よりもやや前上がりにセットすることで
サドル後方の幅の広い部分にドカッと座ることができます。
これにより荷重が分散され痛みが和らぐかもしれません。
相談してくれた人は、完成車を購入した際に
標準装備で付いてきたサドルを使用しています。
レーシーなモデルではないので
硬すぎることはないのですが、
まだ慣れていないので痛くなることは避けて通れないと思います。
まずは、新しいサドルを購入するのではなく
角度調整をして、尿道に圧がかからないように乗ってみるそうです。
サドルの取付角度は水平が基本ですが、
体重による「しなり」を考慮して、
やや前上がりにセットすることは、
ポジション維持の面からもオススメです。
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ロードバイクを始める人は殆ど以下のような勘違いをしている。
「ロードバイクっていうのは200km以上のレースで使われている自転車だから、長距離のサイクリングには最適である」
この誤った認識が尻が痛くなる原因だと思う。
競技中は尻をべったり乗せてペダリングできるような時間は競技時間の1割ぐらいではないだろうか。
レース中でなくても、ロードバイクで力いっぱい走るときはハンドルを引き付け、上半身の力が脚力の反力の支えになるようにする。つまりサドルへの荷重は小さいのがふつうである。
競輪選手が筋骨隆々の上半身で下ハン持って力走するのも、下半身の反力を支えるためである。
要するにロードバイクっていうのは、のんびり走る用途向きではない。
それを知らないで単に長距離レースに使われる機材だからという理由だけでロードバイクでロングライドすると(尻が)痛い目に遭う。
最後にサドルはどんなに柔らかいものでも、ベッタリ座れば尻は痛くなる。サドルは硬くても柔くても座り方が同じなら感触の違いだけで結局尻にかかる荷重は同じだからである。
最近はやりのレーパンの尻に縫い込んであるパッド、私はあれを引き剥がしている。観た感じみっともないし、あんなものに頼ろうとすれば正しいペダリングは身に付かないだろう。
だいたい昔はレーパンにあんなもの付いていなかった。サドルもプラベースの革張り、クッションも極薄だったが、尻の痛みなんか気にならず100km、200kmを走っていた。